小品
20歳の頃、山形県大石田町に、洋画家の金山平三氏が疎開しており、知人の紹介で出会うことになる。当時の東山にとっては雲の上の存在であったようだが、これも縁なのであろう、4年間、師事する幸運に恵まれるのである。金山氏から徹底した油絵の技法を学び、油絵の奥深さ、難しさを自覚し、油絵の本質に触れた東山は、金山氏を終生「師」として尊敬し続けていたのだが、この時に受けた様々な教えは、東山に非常に大きな影響を与え、以後の芸術活動の基盤となっているのである。後に墨絵の世界を追及する事になるのも、自分は墨絵で、師を超えられるような作品を描いてゆくぞ、と心に決めたからなのである。 この頃から独学で書道の勉強も始めている。