小品
35歳の頃から書道にも熱を入れ、後に、東北書道会副会長になっている。書道は「線質」と言う事を覚え理解するのに最も良い方法であると言う。この時期以降、油絵と墨絵と書の制作活動を、並行して、精力的に進めて行く。また、絵の具、紙、墨、硯、筆等の材料や道具についても、専門的な知識を得るために、全国の「紙漉き村」を探訪したり、大阪のホルベイン絵具会社、奈良の墨運堂に寄宿したりして、紙の出来るまで、絵の具の出来るまで、墨の出来るまでを自ら実習、研究する等の努力も重ねている。それらの研鑚が次第に結実し、40歳代後半から、独自の墨絵の世界を一筋に追求し、多くの作品を制作していくのである。